この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
債権回収専門会社が債権を有している債務者で、何年も支払いがなく、一向に連絡も取れない。一軒家に住んでいるみたいで、暮らしぶりも悪くはなさそうなので、何とか支払わせたい。
解決への流れ
債権の回収の依頼を受け、早速資産調査をしたところ、債務者が住んでいる土地建物が1年ほど前に債務者から債務者の妻に贈与されていることが判明。そこで、債務者の妻への贈与を取り消し、債務者名義に戻る土地建物から債権の回収を図るため、訴訟を提起したところ、観念した債務者から借金の全額返済がなされました。
借金の返済意思のない債務者の中には、債権者が時間的にも能力的にも調査しきれないのをいいことに、自分の資産を親族名義に移す悪質な行為をする債務者もおります。このような悪質な行為は、「詐害行為」として法律上取り消すことができ、これを債権者による「詐害行為取消権」といいます。詐害行為取消権には短い時効期間があり、債務者の資産調査とそれを踏まえた迅速な対応が極めて重要です。本件では、債務者が妻に自宅土地建物を贈与したのが1年前であったので問題ありませんでしたが、2年以上前になると、取消しが認められないこともあります。悪質な債務者の“逃げ得”を許さないためにも、返済をしてくれないのに連絡が取れない、暮らしぶりが悪くない、そんな債務者がいたら、すぐに弁護士へ相談等をしてみることをお勧めします。