この事例の依頼主
男性
相談前の状況
はじめに、男性のご家族から「不同意性交等罪で身内が逮捕された。勾留されているので会いに行ってほしい」と相談を受けました。お話を聞くと、男性は行為自体があったことは認めるものの、一貫して「同意があると認識していた」と主張していらっしゃいました。
解決への流れ
不同意性交等罪は有罪の場合、量刑の関係で、原則として実刑(懲役刑)が免れないため、裁判を回避すべく不起訴となるよう相手方と示談交渉をしました(ただし、公判を見据え、示談においては罪内容を認めずに、不快な気持ちにさせてしまったことに対するお詫びという形で示談を申し入れていました)。しかし相手方の処罰感情が強く示談に一切応じてもらえなかったため、そのまま起訴されてしまいました。そのため、こちら側は「同意があったと認識していた」旨を主張し、無罪の方針で争いました。しかし、現場や当事者の関係などの客観的事情から、相手方同意があったことを証明するには非常に難しい状況でもありました。そのため、今度は酌量減軽を勝ち取るべく「同意はあったとこちらは認識していたが、最終的に嫌な気持ちをさせたのであれば申し訳なかった」という依頼者の気持ちを添えた上で、起訴後も相手方に示談金を再提示しました。粘り強く交渉を続けた結果、判決までに相手方が示談金を受け取ってくれたため、その事実を証拠として提出しました。検察の求刑は、懲役5年の実刑を求めるものでした。しかし、判決では、通常実刑は免れないとされる不同意性交等罪について、有罪判決は出たものの酌量減軽により、執行猶予の判決を勝ち取ることができました。
不同意性交等罪で起訴されて有罪判決を受けた場合、法定刑の下限が5年のため、有罪の場合、執行猶予付きの判決を受けることは通常できません。しかし本判決では裁判所の酌量減軽が認められ「懲役刑2年、執行猶予5年」の判決を勝ち取ることができました。ご依頼者とご家族からは大変感謝していただけた事例です。